お子さまが成長してくると、悩みの種になるのが、受験と塾、そして部活動ですね。
どうしても日本はスポーツ選手の育成を学校→部活動に頼っている部分が大きいです。
そして、この部活動文化は他の国には見られないものだそうです。
これは、運動部に限ったものではありません。吹奏楽や美術もそうですね。
その部活動ですが、現実的に継続が難しい状況が見えてきています。
教育関係者の私からすると理由は大きく分けると2つにまとまる気がします。
理由1 子どもの人数が減少してきている
理由2 教員が部活動を指導する時間が捻出できない
まずは、理由1の子どもの人数が減少してきていることです。
少子化と言われ続けて、早何年でしょうか・・?
年々生まれる子の数は減っていき、地方の学校では、正直小規模校ばかりになってきています。
学年に3クラスあれば中規模の学校といっても過言ではないほどです。
1クラス40人としても、120人の一学年で、学校に設置されている部活動は約10として、部活動に入部しない子、外部のスポーツクラブでより本格的に活動する子、入部したはいいが様々な理由で退部する子などを考えると、一つの部活に多くて10人です。複数学年がいるので、20人近くになる部活もありますが、10人をきる部活動も多いですね。
合同チームなんていう大会の出場をしている学校も多くあります。
いや、合同チームって一体どういう練習方法なんだ?と疑問を持たれると思いますが、
土日の1日、いや半日を一緒に練習するぐらいの合同チームです。戦略もチームワークもあったものではありません。
そもそも少ない人数では、練習メニューもまともにこなせない部も多いです。
現実的に活動が成り立っているのか?と呼べる規模の部活動が現実です。
続いて、理由2つ目の教員の勤務の問題です。
団塊の世代の先生方が退職され、若い先生方が増えてきたのが数年前です。
その世代の先生方が今は子育て世代となっています。
部活動の魅力に取り憑かれ、熱心に活動できていたあの頃とは、ご家庭の状況が違います。
自分の家庭を子どもを犠牲にしてまで、部活動にのめり込むことは現実的に不可能です。
ただでさえ、定時勤務というのが難しい職業です。先生方のお子さんはどれだけの我慢を強いられるのでしょうか?毎日学童に行くのでしょうか?
公務員の先生方でさえ、共働きが多いのと聞きます。
平日の夕方、そして土日までと誰が部活動の指導ができるのでしょうか?
制度的に破綻しているように感じます。
そして、部活動指導はその活動に見合った給料は支給されないと聞きます。
ほぼボランティアだそうです。
教育者とはそんなにもハードな仕事なのでしょうか?
しかし、外部指導者として外部コーチをお願いするにも、人材がいません。
国は運動部活動改革と名付け、令和5年度より、3年間かけて順次外部委託していくと発表しています。
どこまでのスピード感を持って、外部に委託していけるのか気になるところです。
本気で頑張りたい子どもたち、応援したい親のためにも、ぜひ、最良の選択をしてほしいいものです。
我が娘も中学に入学したら、何の部活に入ればいいと思う?と聞いてきます。
まだ、小学3年生です。
それだけ、子どもたちにとって部活動というのは大きい存在のようです。
良い未来が待っているといいですね。
子育ては楽しみながら、みんなでしていくものです。
ぜひ、過去の記事も読んでいただければと思います。